【合宿免許と通学免許】それぞれの違いやメリット・デメリットとは

これから免許を取ろうとする方の中には「合宿免許」「通学免許」のどちらを利用しようか迷っている方もいるのではないでしょうか?
特に短期間で免許を取得しようと考えている方にとっては「合宿免許」と「通学免許の短期コース」はどちらを選ぶか悩ましいところだと思います。

そして「短期間で教習所を卒業する」ことを前提に合宿か通学かを迷っている方も実は結構いらっしゃいます。実際お客様と話をしていると「どっちにするか迷っている」と言う方は多いです。
そこで今回合宿免許と通学短期コースの特徴やメリット、デメリットについて書いていこうと思います。

合宿免許のメリット

これはある意味ではデメリットかもしれませんが合宿免許に参加している間「普段の生活からかなりの部分が切り離される」ことがメリットという事が出来ます。

なぜかと言うと合宿免許に参加しているお客様は「合宿期間中のスケジュールを空けてあり、なおかつ地元から遠く離れた場所にいるという状況におかれることで教習を第一とした生活を行う事に対して割り切りが出来ている」事がほとんどだからです。

つまりこの状況に置かれると「ちょっと気分が乗らない」「今日は面倒だ」という軽い気分で脱落する人がほとんど出てこないのです。
事実、合宿免許の申込をした方については殆どの方が概ね短期間で卒業しているのです。

「概ね短期間」というのは「教習期間中に教習が延びたり検定に落ちたりしてしまい、教習所の設定する最短日数で卒業できない方もいらっしゃる」ことからこのような表現をしています。

ちなみ私の経験や教習所関係者の話を基に考えると、教習が延びてしまう合宿免許参加者は2割前後、教習が延びても延びなくても全教習課程を終えて無事卒業されるお客様は少なく見積もっても95%以上いらっしゃいます。
これは詳細なデータを取って行った調査ではありませんので正確性としては保証するものではありませんが、大きく逸脱したものでないという観点で記載させていただきました。

友人や恋人、アルバイト、部活やサークルの活動などにほとんど懐柔されないプライベートな時間や環境はなかなか作れるものではありません。
さらに言えば合宿免許の場合、特に夏休みや春休みの期間中は非常にたくさんの合宿免許参加者が集まるので、「周りが頑張っているから自分も頑張っている」という方や、「落ちたら恥ずかしいから気合を入れている」という方、「一緒に来たグループや新しくできた友達と皆で一緒に卒業するためにいろいろ教え合いながら楽しくやっている」という方など理由はどうあれ前向きに教習に打ち込む空気が出来上がっていることが多いのも非常に大きなメリットと言えそうです。

ちなみに先述した「卒業せずに退校されたお客様」について、その理由の多いもの(とは言っても絶対的な数は極々わずかです)としては「急な病気や怪我」「身内の不幸」によるものが挙げられます。

もちろん合宿の雰囲気がどうしても合わないという事で退校するお客様が発生することもありますが、そのような例はほとんどありません。
その他、事情は人により様々ですが、「教習を差し置いても帰らなくてはいけないことが発生してしまった」という事はあるようですが、このようなことが理由となって退校するお客様の例をほとんど聞いたことがありません。

合宿免許のデメリット

それでは合宿免許のデメリットにはどんなことがあるでしょう?
これは先述の通り自分のプライベートなことが思い通りにならなくなるという事に尽きるでしょう。

部活やサークル、バイトなどはもちろんできません。クリスマスや誕生日、バレンタインデーも恋人と一緒に過ごせません。「海外の友人が突然来る」というようなレベルのレアな機会があっても会いに行くことはできません。自分のタイミングで好きなように寝たり起きたりすることもできません。雨だろうが雪だろうが嵐だろうが、教習がストップしない限り必ず教習所に行かなくてはいけません。教習が嫌になっても休むことができません。

つまり最低でもATで14日間(MTなら16日間)は教習の為だけに時間を空けておく必要があるという点が最大のデメリットです。

通学短期コースのメリット

これについてもやっぱり短期間で教習所を卒業できることが一番のメリットです。教習所の指定する日時に決まった教習を受けることが前提でもちろん各種検定も一発でクリアすることが条件です。

また、通学短期コースの場合は教習所に行かなくても良い時間についてはかなり自由です。バイトもできるし恋人とも会える、部活やサークルだって参加可能。家に帰れば好きなように振舞うことが出来ます。

正直な話、合宿免許よりプライベートな時間に対する自由度は高いと思います。

また、路上教習においては自分の生活圏で運転するので、より免許を取った後の環境を意識した教習が出来るとも言えるでしょう。
このように日常の生活環境を確保したうえで効率よく教習を行える点がメリットという事が出来そうです。

通学短期コースのデメリット

カリキュラムが教習所の設定に合わせる必要があるので思っているほど時間の融通がきかない点が挙げられます。
例えば1日目は朝から授業がある、2日目は夜授業がある、3日目は午前も午後も授業があるという指定がしてあればそれにしたがって通学する必要があります。

あくまで教習所のカリキュラムに従って指定された時間に教習所に行く必要があるので、思っているほど自分の時間の自由度は高くないという事も出来そうです。例えば会社員や学生、高校生は通学と言っても短期コースで授業を受けることはできないことがほとんどでしょう。

次に「何かがあった時に教習を後回しにしてしまえる環境にある」ことが最大のデメリットという事もできます。
例えば急にバイト先から「どうにか出てほしい」と頼み込まれたり、大学の逆らえない先輩など急な呼び出しが入ったりしたときに完璧に断ることが出来るなら問題ないですが、このようなケースで結構な割合の方が最短コースから外れてしまう事実があります。
また、気分が乗らない、天気が最悪、彼氏・彼女と一緒にいたい…といった割とライトな事象からも教習を後回しにしてしまう方が以外にも結構多いのです。

教習所には学科教習で得た知識を技能教習に生かす学技一体という考え方があるので、ある学科を飛ばしてしまうとその学科と関連性のある技能教習を行わないこともあるのです。するとたった1回授業をパスしたことが原因で思っているより卒業予定日程が遅くなり、せっかくの短期卒業が難しくなることもあるのです。

こうなるとモチベーションも完全に落ちてしまい、教習所から足が遠のいてしまう方も多く、結果的には通学の普通のコースと変わらないことになってしまう状況になってしまいます。

また、通学短期コースの場合学科の授業をパスしてしまうと卒業予定日の延びる日数が合宿と比較すると長くなることがあります。これは入校日の設定が合宿免許と比較すると少ないことが多いため、学科のカリキュラムの回転が緩やかで1つの学科の授業を受け損ねると次に同じ学科を受けることができる日程までに日数が空いてしまうことがある為です。(もちろん全ての通学教習所がそのようになっているわけではないと思います。希望する通学教習所があるときにはこのようなことも確認すると良いと思います。)この時受け損ねた学科の受講が次の技能教習を受ける条件だった場合(前述の学技一体の考え方ですね)には予定していた技能教習まで受けることが出来ずますます卒業までに時間が必要になってしまうのです。

つまり通学短期コースで予定通り教習所を卒業するには「鉄のように硬い意思」が必要と言っても過言ではないのです。
そこで通学の短期コースを検討するときには教習を受け損ねてしまった場合どのようになるのか等も併せて希望する教習所に確認したほうが良いでしょう。

ここまで見てきたメリット、デメリットを一覧に纏めます。

メリット デメリット
合宿免許 ・教習を中心とした生活環境が出来る。
・最後まで教習をやり遂げ卒業するお客様がほとんどである。
・最短でも2週間以上、日常生活のほとんどから切り離される。
通学短期
コース
・自分の生活環境から離れずに教習を受けることができる。 ・自分のスケジュールを優先してしまい、せっかくの短期スケジュールが崩れることが結構ある。
・教習所の組むスケジュールに合わせる必要があるので、意外と時間の融通が利きにくい。

まとめ

いかがでしょうか?合宿免許も通学短期コースも、どちらにもメリット、デメリットがあることがわかっていただけたと思います。
ここまで読んでいただいたことを参考に「自分を取り巻く環境」や「自分の性格」なども踏まえてどちらのサービスを選ぶか検討することをおすすめします。
どちらのサービスを選んでも教習所が決めたカリキュラムを確実にこなすことで、結果的には免許を取得するまでの時間を短くできることは共通しています。